きもの お着楽ざんまい

着物の素材の違い 生地の原料や織の着物と染の着物の種類

着物の素材

着物は反物という形で私たちの手に入ります。

着物の反物の幅は約38㎝、男物の反物は約42㎝で、
一反の長さは約12.5mあります。

一般的な着物の場合、
この一反が、見頃2枚、衽2枚、袖2枚、襟と掛け襟1枚ずつの、
8つのパーツに分けられ、縫い合わされて仕立てられます。

この反物になった着物の素材が、
どんな原料を用いて、
どういう風に作られているのかについてまとめました。

着物の素材の違いとして、
生地の原料のほかに、
織の着物か、染の着物かという違いがあります。

着物の素材 生地の原料

着物の素材となる生地の原料には、
柔らかで光沢のある絹
繊維が太く丈夫な木綿
羊毛から紡がれたウール
麻、芭蕉、藤蔓から紡がれた天然繊維などがあり、
そのほかポリエステルなどの化学繊維があります。

『生糸』…蚕が吐いた繭から糸を取り出し、
何本か合わせて一本の糸とする絹糸

『紬糸』…繭をほぐした真綿から手で紡いで作る

『絹紡糸(けんぼうし)』…繭から糸を紡いでいるときに、
切れてしまったりしてできた繭くずなどを用いた糸

木綿

綿花を糸状に手紡ぎや紡績した糸で作られます。

柔らかで温かく、染着性にも優れた木綿は、
江戸時代には全国に普及しました。

吸水性、弾力性、伸張性、保温性に富むなど、
多くの利点があります。

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ウール

洋服地にもあるように、羊の毛を紡いだ糸で織りあげた布

苧麻やラミー糸を原料にした、涼やかな布になります。

水に強く、通気性、吸湿性、即乾性に優れ、
独特の張りがあり、さらりとした肌触りが特徴です。

・麻の着物の種類 越後上布・小千谷縮・からむし織・宮古上布・八重山上布

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そのほかの天然繊維

〇芭蕉布…糸芭蕉の繊維から柔らかい部分だけを取り出し織られます。

・芭蕉布の特徴とは?芭蕉布の着物や帯の楽しみ方 着こなしやお手入れは

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〇藤布…藤蔓の繊維から取れる強くてしなやかな糸

〇ぜんまい…食用のぜんまいの綿に真綿を混ぜた優しい糸

〇科布…科の木の繊維で織られた布

〇葛布…葛の蔓を紡いだ糸

〇紙布…和紙を細く裂いて糸にして織あげた布

着物の素材 織の着物

着物の素材となる生地は、
基本、
縦の糸(経糸たていと)と横の糸(緯糸ぬきいと)で構成されています。

織の着物も染の着物も、
同じように経糸と緯糸で織られた布ののですが、

織る前の糸の状態のときに染めたものを織った布を『先染め』といい、
糸を染めずに織り上げた白生地に染めを施した布を『後染め』といいます。

ですから、織の着物は、先染めの着物ともいわれます。

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・黄八丈の歴史とは?染め方や色の特徴と黄八丈の着物と帯のコーディネート

黄八丈というと、黄色い格子柄のきものをイメージしますが、本来は伊豆諸島の八丈島で織られている絹織物の総称です。そんな黄八丈の歴史についてご存知ですか?黄八丈にはどんな種類があるのか、その染め方や色の特徴や、黄八丈を着るときの、着物と帯のコーディネートについてまとめました。  黄八丈の歴史とは?柄は格子柄や縞柄が中心ですが、ときには無地や染め分けもあり、こちらは『八丈絹』ともいわれます。一般的に黄八丈と呼ばれている織物は、主に黄色の糸を使ったもので、ほかには樺色(鳶八丈)と黒(黒八丈)の黄八丈もあ...
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・夏大島とはどんな着物?特徴は何で着る時期や帯の合わせ方で注意することは?

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・牛首紬とはどこで織られている紬で 牛首紬の特徴や牛首紬に合う帯は何?

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・白大島とはどういう着物?季節や場面はいつ着るの?コーディネートは何を合わす

白大島や大島紬はお値段も高くて、高級着物だと言われますが、白大島とはどんな着物で、大島紬とはどう違うのでしょうか。また、白大島はいつ、どのような場面で着る着物なのでしょうか。着物通なら一つは持っていたい白大島ですが、そんな白大島を着るときの、帯を合わせるコーディネートについてまとめてみました。  白大島の特徴は何?白大島紬とはどういう着物?白大島がどういう着物かという前に、大島紬についてご紹介します。大島紬は、“紬”と表記していますが、現在では、紬糸は使わず、絹糸を使用して作られています。今、...
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久留米絣の着物を着る季節はいつなのでしょうか?普段着のきものを楽しむのなら、久留米絣は最高におしゃれです。久留米絣の生地の特徴や製作工程、柄の種類や久留米絣の歴史についてまとめてみました。  久留米絣の着物を着る季節はいつ?久留米絣のような木綿素材の着物は、季節を気にせず通年着ることができます。木綿やウールの単衣に関しては、着る季節に厳密な決まりはありません。真夏の薄物を着る季節(7月と8月)は、単衣仕立てでもさすがに暑いので、着ることはありませんが、久留米絣は真冬に着ても問題ありません。久留米...
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琉球絣は沖縄の伝統工芸品です。琉球王朝時代から伝わる『琉球かすり』のふるさと、南風原町をご紹介します。南風原町に琉球絣が伝わってきた歴史や、琉球絣がこの地で織られるようになった経緯、爽やかな涼感をさそう幾何学模様の図柄など、絣模様の種類をお伝えします。そして、琉球絣の制作工程の手順についてもまとめています。  琉球絣は沖縄の伝統工芸品制作工程の手順絣の伝統柄を現代感覚で織り上げた琉球絣は、沖縄の伝統工芸品として伝え継がれています。染織の宝庫と言われる沖縄には、個性的な織りや染めがたくさんあり...
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銘仙

・銘仙はアンティーク着物のオークションや通販で大人気!柄の特徴と歴史

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沖縄の着物

・沖縄の着物 織物の種類には琉球文化の魅力がいっぱい!その特徴をご紹介

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着物の素材 染めの着物

染めの着物も、
縦の糸(経糸たていと)と横の糸(緯糸ぬきいと)で構成されていますが、
糸を染めずに織り上げた白生地に染めを施した布を、
『後染め』染めの着物といいます。

友禅染や型染、絞り染めなど、染のきものには白生地が必要です。

白生地の素材の中で最も代表的なものは縮緬(ちりめん)で、
緯糸に撚りをかけて織ることで『シボ』ができます。

・藍染の原料になる植物は何?その種類や産地と染料にはどんな効果がある?

藍染めの原料となる植物 藍は、タデ科イヌタデ属の一年生植物で、別名をタデアイ、アイタデとも言います。藍は中国東部、朝鮮半島、日本列島中央部において、青色の染料として重用されていましたが、化学合成したインディゴ染料が発明されて以降は、合成インディゴが工業的にはよく用いられているため、染料用途で用いられることはあまりなくなりました。藍染めとは、その藍を染料として用いた染物で、藍染は薄い段階では緑みを帯び、濃くなるにつれ、紫みを帯びることが特徴です。藍染のマスクがあるのをご存じですか?藍を使って藍染...
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・ろうけつ染めの簡単なやり方は?小麦粉を使った方法や代用できる材料は?

ろうけつ染めは、染の技法のひとつです。「布に溶かした蝋で絵を描き、染色して、蝋を落とす。」ただそれだけなのです。蝋を防染材に使い、染まるところと染まらないところを作ることで、模様を作り出す方法です。実際にやってみると難しい点やポイントが数々あるようですね。ろうけつ染は、その模様に独特の特徴があり、天平の三纈(ケチ)と言われ、正倉院の御物にも残される、纐纈(コウケチ)・頬纈(キョウケチ)・蝋纈(ロウケチ)のうちの、蝋纈にあたるものです。ろうけつ染めの簡単なやり方についてまとめてみました。  ろうけつ染...
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・更紗の着物をコーディネートする時、更紗模様の特徴や歴史 染め方について

更紗は、異国の薫りが漂う型染めです。もともと更紗とは、室町時代末期から江戸時代にかけて、南蛮船で運ばれてきた多彩な木綿布の模様でした。更紗模様の着物や帯は、全体に染められた小紋柄に属しますが、独特の雰囲気を持った色彩や柄行は、どんな人にも似あって飽きが来ない模様です。お洒落着として、いろんな着こなしができる更紗の着物や帯は、年齢層も幅広く着られるので、持っていたい着物の一つです。  更紗の着物や帯をコーディネートする時お洒落着として着る更紗の着物は、ご近所へのお買い物から、ちょっとしたパーテ...
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・きものの染かたの技法で、型染めの着物は型紙を用いて染める方法です

着物の染の技法には、手描きのほかに型紙を使って染める型染めがあります。その型染めも、染の技法や型紙の種類に特徴があり、手描き友禅などと同じように、京都、加賀、東京の型染めは有名です。型染めとはどのようなものか、京型小紋、加賀小紋、江戸小紋、そして、越後型の型染めの、技法や特徴についてまとめています。  きものの染かたの技法 型染めとは型染めとは、染色用具の一つである型紙を生地の上に置いて染める技法です。型染めは、一枚の型紙で同じ模様を何十回、何百回と染められますし、使う色を替えることで、まった...
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・手描き染めの着物を染める技法には古くから伝わるいくつもの方法があります

手描き染めの着物を染める技法にはいくつもの方法があります。一珍染め・濡れ描き・墨描き・写し描き・疋田糊置き・ぼかし染め蒔糊・臈纈(ろうけち)・蠟たたきどれも古くからある伝統的な素晴らしい技法です。  手描き染めの技法とは手描き染めとは、機械染めや型染めと違い、筆や刷毛に色料を付けて模様を描くこと、あるいは、描き染めたものをいいます。手描き友禅、手描き更紗、泥描きなどがあり、手描き特有の素朴さ、または、複雑微妙な変化を表すことができます。中世以降、高級品と土俗的なものとに分かれました。一珍染め一...
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・手描き友禅の特徴と歴史 染めの工程と京友禅・加賀友禅・東京友禅の違い

染めの着物、後染めの着物は、白生地に色を染めたり、柄や模様を付けることで、美しい着物へと変わっていきます。色を染める、模様を染めると言った『染め』の技法のひとつが『手描き友禅』です。手描き友禅にはいくつもの工程があって出来上がるものです。京友禅・加賀友禅・東京友禅 それぞれに、工程の違いや色合いの違い、模様や柄行の違いなど、特徴があり、歴史があります。京友禅・加賀友禅・東京友禅それぞれの中の、手描き友禅についてまとめてみました。  手描き友禅の特徴と歴史手描き友禅とは、型友禅に対する言葉で、...
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・江戸の友禅染 東京手描き友禅の特徴は町人文化を背景とした粋とモダンがコンセプト

江戸の友禅染 東京手描き友禅とは、どのような染めのことでしょうか。東京手描き友禅は、江戸の町人文化を背景とした、粋とモダンがコンセプトとされています。江戸の友禅染 東京手描き友禅の歴史や染色方法、そして江戸の友禅染 東京手描き友禅の特徴となる、色と模様についてまとめました。  江戸の友禅染 東京手描き友禅の歴史東京で染められる手描きの友禅染、江戸友禅は、京友禅、加賀友禅と並んで、日本三大友禅と呼ばれました。東京手描き友禅は、昭和五十五年に、『東京手描き友禅』の名で、伝統的工芸品に指定されました。...
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・絞り染めの歴史と技法 辻が花・京鹿の子・有松鳴海・南部絞りと模様の種類

絞り染めの歴史をご存知ですか?きものやゆかたに使われる絞り染めは、豪華で模様も可愛く素敵ですが、とても古くからあった染色の技法だったのです。繊細な手仕事で作り出される素晴らしい技法が、こんなに昔から行われていただなんて驚きです。そんな先人の知恵で創られた日本独特の染色技法『絞り染め』辻が花・京鹿の子・有松鳴海絞り・南部絞りなど、絞り染めについてまとめました。  絞り染めの歴史と技法について華やかな絞り染めは、古代から現在まで続いてきた模様染めです。白く残したい部分を糸で括ったり、縫い締めたり...
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友禅の着物を見て、これは京都?それとも加賀?って訊ねられます。京友禅の特徴と加賀友禅の特徴がわかれば、加賀友禅の京友禅との違いがよくわかります。でもどちらも長い歴史と素晴らしい技術を持った、伝統工芸であり、伝統文化。そして美しい着物です。加賀友禅の歴史とは?加賀友禅の歴史は、今からおよそ五百年前、加賀の国独特の染の技法であった、無地染めの『梅染』に端を発します。前田利家によってはじまった加賀藩は、日本一の禄高百万石でよく知られていますが、同時に、武力ではなく文化面で江戸と京都に勝るとも劣らな...
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・京友禅の歴史と種類 柄や技法 制作工程での加賀友禅との違いと特徴は?

京友禅の種類や歴史についてご存知ですか?京友禅は幾つもの工程を経て作られますが、それぞれの技法を伝え継ぐ、たくさんの職人さんたちの手によって磨き上げられてきました。それらの工程とともに、京友禅と並ぶ加賀友禅との違いをまとめました。  京友禅の種類と歴史友禅染は染のきものに模様をつけるための代表的な技法のひとつで、京都で作られる京友禅・金沢で作られる加賀友禅・東京で作られる東京友禅の、三つの友禅が有名です。この中で最初に生まれたのが京友禅なのです。京友禅が生まれたのは、江戸期の元禄時代(1688年~...
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・琉球紅型の歴史と特徴とは、紅型染の作業工程 模様の種類と意味は何?

琉球紅型って華やかで品よく素敵です。そんな琉球紅型の歴史や特徴をまとめてみました。琉球紅型が出来るまでの作業工程を知ると、もっと琉球紅型のことが好きになりますよ。  琉球紅型の歴史と特徴とは琉球王朝文化から生まれた琉球紅型の大胆なモチーフと色彩は、沖縄独特の色彩と柄を持ち、沖縄だからこそ生まれた、まさに沖縄の宝物です。それを考えると、着物はその土地の気候風土が大きく影響し、創り上げられてきたものだということがよくわかります。琉球紅型は、『紅型』と書いて“びんがた”と読みます。『紅』の『型』なの...
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・小千谷縮とはどんな着物?その特徴と着る季節はいつ?雪さらしって何?

小千谷縮(おぢやちぢみ)とはどんな着物なのでしょうか?高級着物素材といわれる小千谷縮(おぢやちぢみ)の、特徴や着る季節について、また、小千谷縮(おぢやちぢみ)の雪晒しについてまとめてみました。小千谷縮とはどんな着物?越後の国、新潟県では小千谷縮をはじめ、越後上布、塩沢紬、十日町絣など、たくさんのきものが作られています。沖縄や京都に次いで染織に携わっている人が多いところかもしれません。新潟で作られているのは、その多くが白い糸を染めてから織る織りのきものです。越後ではかなり昔から越後麻布という上質な...
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