着物の種類は見分け方がわからないという方が多いようです。
用途としては、成人式や結婚式に招かれたとき、
未婚女性ならば、第一正装は振袖になります。
既婚女性の第一正装は、
白抜きの五つ紋がついた留めそでで、
結婚式に、新郎新婦やその親族の既婚女性が着用する、
黒留めそでなどが、礼装として用いられます。
礼装と正装の違いについては、
礼装は、儀式に出席する時に着る、礼儀正しい服装で、
正装は、正式な服装として、ある程度決められた服装ということになります。
しかし、結婚式やお葬式に関しても、
この服装でなければ絶対にいけないという決まりはありません。
むしろ、きちっとした服装で祝ってあげたい、
また、喪の席においても、
亡くなられた方や遺族の方に失礼のない服装であるという、
気持ちの問題だと思います。
着物の種類は見分け方がわからない!
実際、着物の種類の見分け方がわかりづらいといわれますが、
振袖、留めそで、訪問着、付け下げ、色無地、小紋など、
着物の種類はいくつもあります。
しかし、振袖のお袖が長いこと以外は、
長方形の長い反物を、8つに切り分けて作られているという、
カタチの構成はすべて同じなのです。
養老3年、元正の衣服令に、
『天下百姓ヲシテ襟を右ニセシム』と、あるように、
裾合わせを右前に着るという着方をきめた以外、
規律として決まったものではないのですが、
一般常識として、改まった席に赴く時の装いは、
正装がふさわしいといえます。
その正装の中でも、
儀式の当事者としての正装が礼装になります。
礼装や正装に続く格式ある服装として、
準礼装・紋付の色無地・訪問着があります。
さらに、家紋のつかない(または飾り紋付)色無地や、
付け下げ訪問着、付け下げ小紋と続き、
一般的な小紋がおしゃれ着となります。
留めそでから始まったこれらの着物は、
すべて後染めの着物、染の着物です。
普段着の着物ですが、
現在では、日本人が普段に着物を着ることすら少なくなりました。
織の着物は、
これまで普段の着物、作業着として用いられてきたのですが、
それは、
織の着物が丈夫だからということ、
もう一つは、生糸を使わないで屑繭の紬糸を使ったということで、
織の着物は、着物として上級品ではなかったからなのです。
しかし、洋装の普及に伴い、
着物は着るのがめんどくさい、
格式がどうだといったことがめんどくさい、
着物は動きづらく、着た後のお手入れもめんどくさい、
また、着物は高価で手が出しにくいなど、
そういっためんどくささから、着物離れがどんどん進み、
私たちの普段の生活から遠ざかっていきました。
しかし、その反面、
着物さえ着ていればおしゃれをしているとみなされるくらい、
着物に対する価値観が変わってきました。
私自身、めんどくさいことは避けたいほうです。
ただ、織の着物も染の着物も、
伝統的な制作技法や独特の味わいは、
いくつかのめんどくさい事実をカバーし、
おつりがくるほどの良さを感じています。
千三百年の歴史の間に、
幾たびものモデルチェンジをしてきた日本の着物ですから、
この先も、もっともっと時代にあった形に進化して行く必要があります。
『あの時代はこうだったんだ!』という、
確固たる事実さえ残されていれば、
今を表現する着物の着方や形があってもいいのではないでしょうか?
着物の種類 礼装と略礼装 訪問着と付け下げ 色無地 おしゃれ着と小紋や普段着の着物
礼装と略礼装
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