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着物に付ける家紋の歴史 数と格式や付ける位置と表現方法 洒落紋とは


紋とは家紋 紋章のことです。

ファミリークレスト (Family Crest)
世界で紋章を持つのは、ヨーロッパや米国の上流階級と、
日本だけといわれていますが、
日本では紋章を『紋』または『家紋』と呼び、
すべての家に家紋があるのが特徴です。

そして着物の世界では、
礼装や準礼装には必ず紋を付けるのがルールとなっています。

そんな紋の数や格式、付ける位置など
紋を付けるときのルールと、
紋を付けるときの表現方法や、
紋を楽しむときの『洒落紋』についてまとめました。

  

着物に付ける紋の歴史とは

家紋は平安時代の公家が、
調度品などに使用したのが始まりです。

藤原氏の藤の丸、橘氏の橘などは、
姓(名字)を付与された時から用いられていた家紋といわれています。

鎌倉時代になると、武士も公家にならって家紋を持つようになり、
非常に大きな家紋を五つ染め抜いた『大紋』と呼ばれる、
武家装束が生まれました。

また、戦国時代は軍旗や笠に家紋を配し、
戦場で敵味方を見分けやすくするために用いられていました。

このような伝統を持つ家紋が、
庶民の間でも大流行したのは江戸時代です。

家を象徴する礼装の意匠としてだけでなく、
家紋をさまざまにアレンジしたり、
家紋とは別に、自分だけの紋を作ったりして、
紋のお洒落を楽しみました。

現在、4590種の家紋があると言われていて、
植物や器物をはじめ、天文、文字、動物などを題材にしたこの意匠は、
世界的にもグッドデザインと賞賛されています。

着物に付ける家紋の数と格式や付ける位置

着物の礼装や準礼装に付ける家紋は、
その数によって格が決められています。

礼装の格の度合いによって、着物に付ける紋の数を、
五つ紋、三つ紋、一つ紋の中から選びます。

五つ紋が最も正式で、一つ紋が最も略式とされています。

五つ紋のきものは、
背紋が、
背中心の衿付けの位置から一寸五分下がったところに、

袖紋は、
両袖の外側の袖山より二寸下がったところに、

抱紋は、
前身ごろの幅の中心で肩山より四寸下がったところに紋が付いています。

三つ紋の着物は背紋と袖紋、一つ紋はの着物は背紋だけです。

紋は、男紋と女紋で大きさが違います。

男紋は一寸(3.8㎝)女紋は五分五厘~七分が一般的な標準ですが、
大きさに決りはありません。

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着物に付ける家紋の表現方法と洒落紋とは

紋の表現方法は、その技法によって、
格式として正式と略式の決まりがあります。

現代の正式な紋は『染め抜き紋』といって、
白く染め抜いた文のことです。

略式の紋は『繍い紋』といって、刺繍の紋です。

さらにどちらの紋にも、形を染めぬいたり繍ったりした『日向紋(陽紋)』と、
紋のラインだけを染めぬいたり繍ったりした『陰紋』があり、
日向紋のほうが正式です。

また、もともと紋のまわりを円で囲んだ家紋もありますが、
そうでない場合は、円で囲めばより正式な表現になり、
男性の紋服に付ける場合は、必ず円形を付けて表現します。

助成の最高の礼装である留袖や黒喪服には、
染め抜きの日向五つ紋をつけます。

円形を付けたものが最も正式ですが、
女性の礼装の場合には、円を略すことも多いようです。

格式ばった家紋ではなく、遊び心のある自分用の紋を、
着物や小物に最初に配したのは、
江戸時代の歌舞伎役者や、洒脱な武士たちでした。

🌸友禅染の多彩な『加賀紋』

🌸家紋の一部を覗かせた『覗き紋』

🌸和歌や名所に因んだ『伊達紋』など、

これが現在『洒落紋』と呼ばれるデザイン性のある紋の原型です。

準礼装の着物を華やかに、あるいはひと味違ったものにしたいときは、
紋の大きさも自由にアレンジして、
オリジナルな洒落紋を配して見るのも楽しいですね。

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あとがき

着物の共布で洒落紋のアップリケを作っておくと、
一つ紋の色無地の背紋にかぶせて付ければ、
ステキなお洒落着になりますね。

共布は下前の衿先から採って、刺繍をしてみるのはいかがでしょうか。

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