小学校の卒業式 袴レンタルの選び方 着付けの注意点と着崩れの直し方

着付け


小学校の卒業式でも袴姿が増えてきています。
卒業式に袴というと、
大学や専門学校の卒業式で、定番のスタイルとなっている袴ですが、
小学校を卒業する小学6年生の娘さんの、
「私も袴を着たい!」という希望に、
どうしようかと悩まれている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
小学校の卒業式に袴を着ることにした場合、
どのような注意が必要になるのか、まとめてみました。

  

小学生の卒業式 袴レンタル値段の相場と選び方

小学校の卒業式に袴姿で列席することは何ら問題はありません。

ただ、学校によっては卒業式での袴の着用が禁止されている場合があります。

卒業式に着るような晴れ着は華やかなものが多いため
「厳粛な学校行事には華美すぎる」といった理由や、
晴れ着や袴を着たくても着られない子供に対する配慮もあるかと思います。

また、普段着慣れていない服装をすることで
「転倒などの危険を避けるため」といった理由があるようです。

「進学する中学校の制服を着用」といった具合に、
列席する時の服装を指定する学校もあるようですので、
卒業式の晴れ着や袴を準備する前に、これまでの卒業生のご家族に訊いたり、
学校に問い合わせたりしておくと安心です。

上質な着物や袴となるとお値段もそれなりに張るものです。
また小学生の女の子は、これからまだ身長が伸び、
身体のシルエットも女性らしく成長していくため、
買い揃えた場合、着物や袴がすぐに寸法が合わなくなって、
着られなくなってしまうということも考えられます。

そんなことがないように、
購入するよりもレンタルする人の方が多いようです。

着物と袴のセットレンタルはもちろん、
着物や袴のみの単品でもレンタルできる業者がほとんどですので、
もし丁度よい着物をお持ちの場合は、
袴のみレンタルするという方法もあります。

着物と袴をセットでレンタルした場合の料金は、
安いものですと数千円からあります。

レンタルの相場は、2~3万円台位が一般的な相場のようです。

早期に予約をしたり、
友達と一緒に複数名分をまとめて予約したりすると
割引や特典がつくサービスを実施している業者も増えていて、
意外とお安くレンタルできる場合もあるようです。

宅配レンタルでは、
着付けやヘアーメイクはセット内容に含まれていませんので、
自宅か美容室で着付けやヘアーメイクをすることになりますが、
そのための準備や費用が別途必要になります。

レンタル業者によって、
料金の支払いが事前の口座振込みだったり、
配達時の代金引換だったり、システムはいろいろです。

レンタルの多くは業者から衣装一式を数日間借り受け、
使い終わったら返却するというものです。

着物と袴にセットとして付属している小物の種類や数が違っていたり、
返却の際の手順や料金などが異なる場合がありますので、
レンタル業者を利用する前によく確認しておく必要があります。

小学生の卒業式 袴を着付けるときの注意点は?

小学生の卒業式 袴をレンタルする場合、
着付けやヘアーアレンジは内容に含まれていません。

そのため、卒業式の当日、
どこで誰に着付けてもらうか、ヘアーセットはどうするかなどを、
予め決めておく必要があります。

袴の着付けは、処理が難しい帯やおはしょりの部分が隠れるため、
振袖の着付けほど難しくありません。

ですからお母さんが何度か練習をしてご自宅で着付ける方もいらしゃいます。

ただ、卒業式当日となると、
お母様も何かと忙しく時間がないことも考えられます。

卒業式は一度きりの大切な日ですので、
美容室などで着付けのプロにお願いする方が安心かも知れません。

その場合、
式典が始まる時間や学校までの移動時間なども考慮して
美容室に予約を入れましょう。

卒業式シーズンの予約は早めにしないといっぱいになることもあるので、
その点も注意する必要があります。

ヘアーアレンジも同様です。袴姿はそれだけで充分華やかなので、
あまり手の込んだ派手なヘアーアレンジは必要なく、
ご自宅でできるシンプルなアレンジでよいと思います。

袴の着付けは振袖を着るときのように衿を抜くことはしません。

ですから、
少し肩にかかる程度でしたら普段と同じヘアースタイルで大丈夫です。

ロングヘアーの場合も、
トップで一つに束ね、ポニーテールにすれば袴姿に良く似合います。

リボンを飾っても可愛いですが、簪や髪飾りは控えめの方が相応しいです。

レンタルの着物は予約する時、寸法をしっかり確認する必要があります。

着物の着丈は袴から覗かないように短く着付け、
おはしょりも伊達締めで帯の下にまとめます。

着物の裄丈が長すぎる場合は、
小学生ですから肩揚げで調節することができます。

帯の結び方は、袴で見えないので、
浴衣の時と同じように、後ろで一文字(蝶結び)にしておきます。

問題は袴の丈です。

帯を結んだときの一番上のところから床までの長さを測って、
レンタル業者に伝えれば、ちょうどいい丈の袴を選んでくれます。

袴を着付けるとき、ブーツをはく場合は足首位の丈に、
草履をはくときは、足袋の甲に触れるほどの長さに着付けます。

袴は後ろ側の方が、前の方より少し短く感じるくらいが格好良く見えます。

小学生の卒業式 袴の着付けに必要なものは何?

レンタル衣装には長襦袢や腰紐などの小物はセットになっている場合が多いので、
自分で用意するものは、足袋(草履をはく場合)と肌襦袢・裾除けなどです。

ただし、
小学校の卒業式が行われるのは、主に体育館で、時期は3月です。

空調設備や防寒対策が整っていれば大丈夫ですが、
床が冷たく室温も低い場合が多いのではないでしょうか。

そんな時の普段着慣れていない袴姿は、かなり寒く感じると思います。

袴の構造はスカートと同じで帯から下は筒状のため脚や腰が冷えがちです。

ですので、
袴の下にレギンスを履くなど、防寒対策を考えておく方がよいでしょう。
着物の下にも、温かい下着を着ておくと安心です。

その場合、
袖が長いものは手を上に挙げた時に着物の袖口から見えてしまうことが多いので、
七分袖くらいの短めの下着がおすすめです。

また衿元も着物から覗かないよう、
やや開きの広いタイプを身に着けるようにするとよいでしょう。

今はヒートテックという強い味方がありますね!
でも、色は白かベージュ、または薄ピンクにしてくださいね。

足元は草履かブーツか、式典会場では上履きかも?

袴姿の場合、履物の基本スタイルは草履ですが、
ブーツを合わせるスタイルも人気です。(ハイカラさんスタイル)

どちらを選んでもOKなのですが、
小学生の場合は教室や式典会場(主に体育館)で、上履きに履き替えることがあります。

洋服の時もそうですが、ブーツは履いたり脱いだりするのが大変という方もおられます。
逆に、草履や足袋を履きなれていないことから、ブーツの方が良いという方もおられます。

式典会場で、普段は上履きにならなければいけないところでも、
卒業式の場合などは来賓の方もお見えになるので、
シートを敷いたりして土足用にすることが多いようです。

草履の場合は足袋を履きますが、足袋の上から上履きを履くなると窮屈な上、
脱ぎ履きもしにくくなります。

また、草履とブーツでは袴を着付ける長さが異なります。

ブーツがやや短めに着付けるのに対し、
草履はくるぶしが見えない程度に長めに着付けるのが一般的です。

そのため、
ヒール部分にやや高さのある草履からペタンコの上履きに履き替えた時、
床に袴の裾を引きずってしまったり、
階段などの段差がある所では裾を踏みやすくなり、
転倒する可能性があって危険です。

一方ブーツの場合は、普段履きなれていない草履よりは歩きやすく、
袴の裾も短めに着付けるので安心です。

足袋の代わりにハイソックスやタイツが履けるため、防寒対策にもなります。

なおブーツを履く場合、
色は黒か茶色、長さは袴の中に入るものが無難です。

着崩れ対策とトイレへ行くとき

活発に動く小学生のことで、普段から着慣れてる洋服とは勝手が違うものですから、
せっかく着付けた着物や袴が式典が終わる前に着崩れてしまうことも考えられます。

近くにいればサッと直してあげることもできますが、
教室で過ごしている時間や式典の最中だと、そういう訳にもいきません。

着崩れを想定した上で、
ある程度は自分でも直せるように教えておくと安心ですが、
やはり一人できれいに直すのは難しいので、
直し方よりも着崩れしない動き方を教えておく方がベターでしょう。

特に注意したい動きは、椅子に座る時と、階段の昇り降りです。

普段通りの感覚で行うと帯の部分がずれたり、袴の裾を踏んでしまったりして、
着崩れの原因になるので、当日を迎えるまでにご自宅で練習しておくと安心です。

着崩れを心配して帯をきつく締め過ぎててしまうと、
式典の最中に体調が悪くなってしまう可能性もありますので注意が必要です。

小学生が袴を着た時、一番心配なのはトイレへ行くときではないでしょうか。

袴はスカートと同じ構造なので、
その都度、脱ぎ履きをする必要はありませんが、
着物の袖や袴の裾が長いため、床につかないよう注意が必要です。

トイレは洋式とは限りませんし、和式トイレの場合はさらに注意が必要になります。

汚すことのないように、着崩れが起きたりしないように、
立ち振る舞いのポイントをしっかり教えてあげてください。

簡単でオススメの方法

長めの腰紐を一本、隠し持っておいてください!

1)トイレへ行ったとき、その紐で袴の上から帯の位置で胴を縛ります。
袖も一緒に縛ります。
その紐に、さらに下がった袖を挟みます。

2)袴と着物の裾を一枚ずつ持ち上げる

袴 → 着物 → 長襦袢 というふうに外側から順番に一枚ずつめくって持ち上げます。
身頃の左右が重なっている着物と長襦袢は
まとめて持ち上げようとすると着崩れの原因になります。

3)いちばん内側の肌着で全体を包み込んで固定します。

いちばん内側に着ている肌着で、2)で持ち上げた着物と長襦袢を包み込み、
両端を結んで固定します。
袴はスカートのようにたくし上げておいてください。

4)袖や裾が元通りに直っているか確認する

トイレが済んだら、先程とは逆の順番で一枚ずつ戻し、
挟んでいた袖を抜き、紐をほどきます。

全身を見て乱れたところがないか、元通りになっているかを確認します。

なお、袴の下にタイツなどを履く場合、
股上があまり深いタイプだと締めた帯に押さえられて下ろしにくくなるので、
着付けの際に気をつけましょう。

また、トイレの後、手を洗う際は袖口を濡らさないよう注意しましょう。

あとがき

小学生も卒業式に袴姿って可愛いですね!
近頃の小学生はもう大人と変わらないくらい
体格もいいし、大人っぽい子もいますね。
袴姿で卒業式に出席するのも良い思い出になりますね。